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伝説の跳人、ボブビーモンに学ぶ

  • 投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ

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伝説の跳人、ボブビーモンに学ぶ

ボブ・ビーモン(1946年8月29日)は、アメリカの男子走幅跳選手である。
1967年までの世界記録は8m35であった。

1968年のメキシコシティオリンピックで世界に衝撃が走る。
ボブ・ビーモンが当時の世界記録を55cmも上回る8m90の驚異的な世界記録で金メダルを獲得したからである。
動画はそのときのものだが、あまりの記録に準備していた測定器では測りきれないという事態が起こったほどである。
この記録は、1991年東京世界陸上競技選手権大会でマイク・パウエル(アメリカ)によって更新されるまで、23年間も破られることはなかった。
また、8m90cmは現在もオリンピック記録として残り、45年以上経った今でも世界歴代2位の記録であることから、その異常さが伺える。

では、フィールドやスパイクもまだまだ現代のように洗練されていなかった当時において、ボブ・ビーモンが大記録を樹立できた要因を見ていきたい。

①最高の環境条件
この競技場の場所は約2400mの高地であった。
通常陸上競技では高地ほど好記録が出るとされている。
またこのジャンプの際は追い風2.0mという絶好の風が吹いていた。
これによって最高の環境がそろっていたことが一つの要因といえる。

②異常なバネ
バネとは陸上競技で腱の弾性と強さを指して使われる言葉である。
助走においては、走り幅跳び選手特有の直前の沈み込み動作とリズムアップによって踏切を行っている。
ただ跳躍における最高到達点があまりに高い。
これは技術や調子では説明できず、先天的に恵まれたバネを有していたことを意味する。

これらの考察を通して、ボブ・ビーモン選手の才能がすごかったという言葉で片付けてはいけないと考える。
尊敬すべきは、まだまだスポーツ科学も発達途中だった中で、非常に近代的かつ合理的な助走、踏切、跳躍を行っていることだと思う。
毎日考え抜いてたどり着いた答えが、このような大記録につながっているのである。

この動画から最も学べることは、理想的な動きにおいて時代を先取りできた選手が新しい時代を作ったということである。

  • 投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ

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